糖尿病の患者が安全かつ効果的に運動療法を行う場合、糖尿病の症状だけでなくその患者の年齢や体力、他に病気の有無など身体のコンディションをあらかじめきちんと把握する事は重要です。
その上で適切と思われる運動をアドバイスする事が大切で、そのために大きな役割を果たすと言えるのがメディカルチェックです。
メディカルチェックを行えば、糖尿病の進行度合いだけでなく、他の病気の有無を判断する事も可能となります。
また運動ができるかどうかの判断もでき、未然に運動による症状の悪化などを防ぐという効果があると言えます。
糖尿病の患者が運動による療法を行う際は、事前にメディカルチェックを実施して体のコンディションが良好である事を確認しておく事が大切です。
さらに運動する事によって糖尿病による合併症や膝などの関節部の障害など、メディカルチェックで病気を進行させる要因がないかのチェックも重要なポイントと言えるでしょう。
糖尿病の患者に対するメディカルチェックでは、運動負荷試験が行われる場合があります。
この試験は一般的に運動している時の心電図や血圧などを測り、不整脈や心筋虚血などの発見が期待できます。
ただ、運動負荷試験はどこの医療機関でも受けられるとは限らないので、運動負荷試験を受けたい場合は、あらかじめ実施可能か確認して依頼するのが良いでしょう。
一方、膝に障害を抱えている方は安易に運動療法を行うと膝の症状が悪化し、普通の歩行も難しくなる可能性もあるため、整形外科という視点からチェックする事も大切です。